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Feb 15, 2020

感染症予防研修レポート

デイサービス 谷田貴都

 

感染症予防研修では、結核・ノロウイルス・インフルエンザウイルスの特徴や予防方法を学びました。

感染症には、ノロウイルスやMRSA感染症等の接触感染、インフルエンザ等の飛沫感染

風疹や水痘、結核等の空気感染があります。現在流行しているコロナウイルス感染症は接触感染に含まれており、空気感染による感染率は低いとの事。

結核

結核菌の特徴として、乾燥に強く、直射日光には弱いが冷暗所では3~4か月は生存可能。結核患者の7割が70歳以上の高齢者である。

感染様式としては、結核患者が咳をすると、結核菌が含まれた「しぶき」が放出される。「しぶき」の水分は急速に蒸発して、結核菌はほぼむき出しの状態になる。

これは飛沫核と呼ばれている。飛沫核はとても軽く、長時間空気中を漂っている。その為、換気の不良な部屋では、「しぶき」を直接浴びなくても室内の空気を吸入するだけで結核菌に感染し得る。

入所者への対応としては、

・定期健診(胸部X線写真)を行う。

・有症状時(咳・痰・発熱・食欲不振・体重減少)には早期に医師の診察を受けさせ、胸部X線検査、喀痰検査等を行う。

・室内換気の励行。

職員の対応

・定期健診(胸部X線)の確実な受診

・N95マスクを常備し、患者発生時に使用できるようにしておく。

患者発生時の対応

・入所者・職員を問わず、患者発生時は速やかに保健所へ届ける。

・保健所の指導の下、接触者健診を確実に行う。

 

インフルエンザ

現在、季節型の流行を起こすインフルエンザウイルスは、A型2亜型H1N1(2009新型)、H3N2(香港型)・B型の三種類があり、全国的に流行パターンは毎年変動する。同じ亜型でも、毎年細やかな変異が生じる為、年によって流行するウイルスは少しずつ変化する。

インフルエンザの感染様式はインフルエンザ患者のくしゃみや咳等のしぶきに含まれるインフルエンザウイルスを吸い込むことによって感染する。

インフルエンザウイルスは、呼吸とともに鼻や喉から体内に入り込み、気道の粘膜に吸着して細胞内に侵入する。感染したウイルスは、喉や気管支、さらには肺で急激に増殖していく。感染2日後にはウイルスの増殖は感染2日後にピークに達し、その後減少する。

インフルエンザの症状としては、突然38℃以上の高熱や関節通や筋肉痛、頭痛などの他、全身倦怠感があり、食欲不振などの全身症状が強く現われるのが特徴。

インフルエンザの予防は、

・流行前のワクチン接種。

・人込みを避ける。

・外出後の手洗い・うがい。

・咳エチケットを心がける。

 

感染性胃腸炎(ノロウイルス)

感染性胃腸炎とは、何らかの感染性微生物を原因とする胃腸炎の総称である、下痢、嘔吐、腹痛を主症状とし、その結果種々の程度の脱水・電解質異常・全身症状を伴う。ウイルス性胃腸炎、細菌性胃腸炎(食中毒)がある。

ノロウイルスとは

幅広い年齢層において感染性胃腸炎の原因となるウイルス。特に冬場に多発する。100個以下という少量で人に感染し、腸管内でウイルスが増える。発症した人の糞便や嘔吐物には1gあたり100万から10億個のウイルスが含まれる。

感染した際の症状は、感染後24~48時間で下痢、嘔気、嘔吐、腹痛、発熱等の症状が出る。

消毒方法として

・他の微生物等と比べると熱に強く、85℃で一分以上の加熱が必要。

・逆性石鹸、アルコールの消毒効果は十分でない為、塩素系漂白剤の次亜塩素酸ナトリ

ウムで行う。

なぜアルコールは効かないのかは、ウイルスにはインフルエンザウイルスが代表的なエンベローブウイルスとノロウイルスが代表的なノンエンベローブウイルスに分けられる。

エンベローブとは、脂肪、タンパク質、糖タンパク質から出来ている膜で脂質に作用するものでありアルコール等で壊れやすい。エンベローブウイルスは、アルコール消毒剤からダメージを受けやすいのに対し、エンベローブのないウイルス(ノンエンベローブウイルス)は、ダメージを受けにくく、アルコール消毒剤が一般的に効きにくい。手を介して口から侵入し腸管に感染するウイルスは、胃酸や腸管の胆汁酸に対抗できるノンエンベローブウイルスが多い為。

ノロウイルス対策として、こまめに手洗いを行う。また、便座・フタ、トイレの水栓レバー、ドアノブ、テーブル・椅子、手洗い場の蛇口やシンクといったパブリックスペースと冷蔵庫・冷凍庫の取っ手、機器類のスイッチ、水道の蛇口とシンク、盛り付け台等の調理場を洗浄する必要がある。