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口腔ケア

社会福祉法人杉和会の各施設では、歯科医師、歯科衛生士、管理栄養士、看護師、介護福祉士等、専門多職種の連携及び恊働による「口腔ケア」の実践に取り組んでいます。
具体的には要介護者の口腔内を清潔に保ち、咀嚼(そしゃく)などの口腔機能に活力を与え、維持することによって、「口から安全に食べる」「感染症の予防」「誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)の発症予防」「食の質の向上」「発音訓練」等、一体的なケアを日々の観察を通して、評価を記録に残し、最適な口腔ケアを施す「高品質サービスの実施」に向けたスキルアップを目指しています。

毎日の具体的ケア

毎食前の嚥下体操・発声練習

歯科衛生士およびケアワーカーは食事をおいしく摂食していただくために、深呼吸、首の運動、肩の運動、頬、舌を動かす運動を食事の前に毎日、毎回行います。発声練習としては「パタカラ」「あえいう」など声をだしてもらい、口のまわりの筋肉を動かしスムーズに「口から食べる」ケアをしています。

口腔粘膜マッサージおよび口腔清掃

自力で口腔ケアができなく、うがいをするとムセてしまう方には,誤嚥をしないよう、綿棒を使ったり、口腔内清拭用のウエットタオルで、食後すぐに口腔内を清拭します。また、口腔内を介助者の指で内側より粘膜をマッサージし、だ液の分泌を良くしたり、口腔周囲筋の機能を回復させるために口腔粘膜マッサージを行います。特に、だ液の少ない方に対しては、歯科医師の指示のもと、だ液マッサージを行います。

歯みがき

自力で歯磨きが行える方は、最低週1回は口腔内の隅々にわたり、状況を把握し適切なアドバイスを行います。例えば「右側はブラシがよくあたっているが、左側は磨き残しがあるため、特に左側を長く磨いてください。」「歯肉側をマッサージするようにあてましょう」等々指導します。また、自分では清掃できない部位は、歯面清掃の介助に、歯間ブラシやフロス(糸ようじ)などの補助用具を使った清掃介助を行っています。

義歯の清掃

義歯の清掃には専用ブラシを用いて行います。自力で清掃できる方には、できるだけご自身で行っていただく残存機能の活用を見守り、お手入れがしにくい部分について介助しています。夜間は、はずしていただき毎日義歯洗浄剤を使って、洗浄・除菌を行っています。

舌みがき

舌の上についたよごれ、舌垢がみられる方には、舌ブラシを用いて舌の清掃を行います。自ら行える方には使用方法をアドバイスし、夜就寝前の口腔ケアに取り入れていただきます。

口腔ケアの徹底した実践

日中居室にて就寝される方、夜間に起こりやすい誤嚥性肺炎予防のため、歯科衛生士は1日3回、毎食後に口腔内を念入りに観察する口腔ケアを実践しています。

口腔ケアで使用した歯ブラシ、コップ等の用具の他、洗面器・トレ―など、毎回使用後、感染予防のため薬液消毒を行い、いつも清潔に保っています。
また、介助者も手袋を用いた介助を行い、手洗いの徹底、手指のアルコール消毒等、常に清潔を保ち感染予防に大変気を使っています。

入居者の口腔内の異常、痛みの訴えがあれば、委託の歯科医師に連絡をとり、施設内で診察および医療機器で治療を行います。
歯科衛生士は診察治療の内容を直接医師から聞き、入居者の口腔内を把握するよう努めています。

また、月1回、歯科医師又は歯科衛生士による、口腔衛生講座を開催し、他職種職員の口腔ケア知識、技能の向上を図っています。

誤嚥性肺炎をはじめ、いろいろな病気の原因となる口の中の菌を減少し、口腔機能の維持、向上はもとより、入居者とのコミュニケーションの場として、楽しくケアをして「口の中がさっぱりしたわ!」「毎日おいしく食べられるわ!」「自分の歯でなんでも食べられるわ!」など、うれしい言葉が聞けるよう、口腔ケアのスペシャル集団、歯科衛生士との連携による多職種恊働「高品質サービスの実施」を実践してまいります。