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Feb 2, 2017

平成28年度全国老人福祉施設研究会議(長崎会議) 報告

 平成28年度全国老人福祉施設研究会議(長崎会議)参加報告

食事・栄養管理係長 若園貴宣

1月24日から25日の2日間にわたり、長崎県にて全国老人福祉施設研究会議が開催され、実践研究の発表者として参加しましたので報告します。

1、全体会(1日目)1月24日(火)13時~16時30分 1日目は長崎ブルックホールにて全体会として3つの講演を聞きポスターセッションの認定状授与式に参加しました。

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①記念講演「海洋立国日本として」 講師 古庄 幸一 氏
海に囲まれた島国「日本」の抱える外交問題は多岐にわたり、一見すると小さな島国に過ぎない日本も、「領海」という視点から見ると、世界でベスト10に入るほどの面積を誇るという。また、物流という点からみても、依然海上輸送という手段への依存度は高く、海上輸送の1%は日本に関係しているものだという。講師の方は、海上幕僚長という立場から、海洋立国としての日本の役割を考えるためにも、子どもの頃からの教育が必要不可欠だと説かれた。

②講演「若者がおもしろくする介護の未来」 講師 秋元 可愛 氏
私よりも1回りも年が若い講師の方が、介護する側の若者の新たなオピニオンリーダーとして、楽しく、独創的に介護に関わっていこうとする熱い姿勢を感じた。興味を持ったところは、よくある就職説明会の場面で、人事担当者を前にして、学生が話を聞くというスタイルではなく、机を円卓にして、人事担当者も学生も、同じテーブルに座り、話を聞けるように会場をプロデュースしたという話を聞いた時で、テーブルは段ボールで作り、足を付けずに参加者の膝に置いて、人間の足をテーブルの足代わりにしたことであった。こうすることで、他者への親近感が増し、コミュニケーションがより深くとれるようになるのだという。とてもいいアイデアだと思った。

③特別講演「夢も持ち続け日々精進」 講師 高田 明 氏
今は社長を退任されたが、皆ご存じのジャパネットたかたの高田社長である。1時間ほどの講演であったが、あっという間だと思うほどぐいぐい引き込まれた。高田社長の視線の先には常にお客様があるということ、客が何を欲しているのかそれを考えれば自ずと物は売れるという。世阿弥の我見、離見という言葉を引き合いに出し、相手の気持ちに沿う事の大切さを説いた。確かに福祉においても十分につながる話だと感じた。退任されてからも、ご自身の夢は止まることを知らず、あと50年は生きたいと宣言された。失敗を失敗だと思わず、それらがすべて自分の人生の糧であると解釈する思考方法は、なかなか真似できるものではないが、見方を変えてみるという視点の変化は、大いに参考にしたいと思う。

④ポスターセッション発表認定状授与式
14時から、ポスター展示スペースにてポスタ―セッション参加者への認定状授与式が行われました。全老施協の石川会長より、直接手渡しで認定状をいただき、励ましの言葉もいただけました。

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2、分科会(2日目)1月25日(水)9時30分~15時30分

2日目は、ホテルニュー長崎にて分科会が行われ、私は分散会③の会場で発表を行いました。全発表者終了後に審査結果の発表があり、奨励賞を頂くことが出来ました。

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私が参加した分散会③では、自立支援というテーマのもと、職員都合の介護ではなく、入居者様一人ひとりに適した個別介護の実践を目指した事例発表が行われました。水分摂取、下剤の廃止、常食化など当施設で取り組んでいる事例も多く、ある施設では、職員の意思を統一することの難しさや、ご家族からの取り組みに関する理解を得ることの大切さを説く施設もありました。どの発表にも言えることは、職員同士の連携と継続することの重要性でした。今回私が奨励賞をいただけたのも、多くの職員の方のご協力があればこそです。その先に入居者・利用者様の幸せがあると信じ、業務に励んでいきます。