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Aug 4, 2022

もう早々と飛んだのか

令和4年8月4日

妙応寺の駐車場に入り幸福地蔵菩薩樣の前掛けが見えないのに気が付きました。回りを探す前に、よ~く、幸福地蔵菩薩樣の首の回りを見ると「良かった。後ろ向きになっているだけや。」と言う事で花立ての水を入れさせて頂いた後に台座の上に乗り前を向けさせて頂きました。本日も幸福地蔵菩薩様と親しく出来たと思った次第です。

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さて、昨日は障害者雇用について語りました。そして、よ~く考えたら私は教員を辞めたあと26歳から福祉に関わる事を一筋に43年にもなるのだからこのコラムでもその経験と実践を時として語らなければと思った次第です。そこで、本日は8月1日付けの岐阜新聞の一面に掲載されていた『ヤングケアラー』について私の体験も踏まえて述べる事にします。(この問題はいずれ少なくとも岐阜新聞には投げ掛けたいと考えています。)先ずは『ヤングケアラー』の説明については岐阜新聞の解説をそのまま引用します。

【年齢に見合った手伝いの範囲を超え、本来は大人が担うべき家事や家族の世話を日常的にしている子どもを指す。病気や障害がある家族の介護・介助のほか、幼いきょうだいの世話、日本語が家族の通訳、アルコール問題を家族の対応、家計を支えるためのアルバイトなど負担は多岐にわたる。学業や友人関係に支障が出たり、健康状態に影響したりすることが懸念される。】と書いてあります。

私が今で言う『ヤングケアラー』と言う言葉など無かった30年前に出会ったその当時中学1年生だった男子の話をします。それは私が穂積町(現瑞穂市)の児童施設を退職して大垣女子短大に籍を置きながら大野町にある児童施設の地域交流ホームの一角をお借りして勝手に『教育・福祉カウンセラー』との肩書を付けて不登校児・虐待児の学習支援や親子共々の支援をしていた時の事です。その子は「学校には行けないけど地域交流ホームでなら勉強したい。」と言う事で関わったケースです。

その子は凄く純粋な子で色々な事を私は彼から学びました。その子と話をしていて私は怒りの感情が持ち上がりましたが、その子は当然の様に頑張ってる姿に感動もしました。どの様な話しかと言うと「両親は土方仕事の下働きの様な仕事で日払いで貰ったお金を持ってパチンコに行きお金が有れば閉店まで遊んでいて、儲かった時には機嫌よく帰ってくるのですが、お金が無くなると家に帰って来て食べるものが無いとその中学1年の子をりつけ、時には暴力を受けたりもしてたようです。しかも、家には全盲の祖母がいて、その祖母の食事から病院対応まで中学1年の子がしていたのです。彼はその事に何の疑問も持たずに無茶苦茶な親の言う事を聞いているのです。

その頃の私は彼の勉強を教えたり話を聞いたりはしましたがそれ以上の事は出来なくて、学校に情報を提供するくらいしか出来ませんでした。但し、『ヤングケアラー』の事をインターネットで検索してみてびっくりしました。最初にヤングケアラーの事を取り上げたのは福祉先進国であるイギリスが2014年に『子どもと家族に対する法律』が出来、2015年に日本ケアラー連盟・ヤングケアラープロジェクトが出来、2020年に埼玉県が全国初のケアラー支援条例を制定し、2021年に厚労省と文科省が連携し立ち上げたヤングケアラーの支援に向けた福祉・介護・医療・教育連携プロジェクトチームが実態調査の結果を発表して支援に動き出したとの事。おいおい、2021年と言えば昨年のことやないか。環境に慣らされるとそれが当たり前だと考えてしまい表に出てこないのか。30年前の私も出来なかったので言える立場では無いかも知れませんが『ヤングケアラー』の問題はこれから大人側がしっかりと向き合わなければいけない問題だと思います。リピーターの皆さんも意識の中に持って頂けると嬉しいです。