所在地マップ お問い合わせ よくある質問 在宅介護についての質問 個人情報保護方針 サイトマップ 
banner-mini
May 3, 2022

カラオケのジョイントコンサートでの出来事です

令和4年5月3日

今年の1月から月に1回、地元藤下(とうげ)の高木さんのカラオケボランティアが開催されます。高木さん(昭和19年4月生まれ)はとても律義な方で、ボランティア当日は5会場で1会場4曲歌って頂く曲名と音域を書いたものを事前に届けて下さるのです。本日もアンコールにも応えられたので、合計21曲歌って頂きました。80歳を前にして実に声の伸びも凄いので私は感心すると共に私も高木さんの年齢になっても同じように声が出たら良いのにと考えています。

IMG_4424

高木さん中心の企画なので、私は2曲で副施設長は1曲歌わせて頂いてます。高木さんは最初には必ずカラオケのテープ(今だったらCDと言う事なのですが)で、テイチクから発売された方の曲を歌われます。そしてそのプロ歌手が当施設に入居されているのですが、本日本館2階の責任者の伊藤主任が元プロ歌手の方に声を掛けると、車椅子で下を向かれていたその方がしっかりと高木さんの方を見てしっかりと耳を澄まして聴かれているのがわかり、目力も凄いものを感じました。その時私は「過去の経験の中で光輝いていたものは忘れられる事は無いのだ。」と言う事を改めて確信しました。

IMG_4441 IMG_4453

高木さんの後で私が歌う事になり「テイチクレコードからテープを出されたプロ歌手の前で歌うのは緊張しますが頑張って歌わせて頂きます。」と言って、先般盲養護老人ホーム優・悠・邑 和(なごみ)の入居者の方に絶賛された布施明さんの『シクラメンのかほり』を歌わせて頂いたのですが、私の方をしっかり見て聴いて頂いてしかも歌い終わると拍手までして頂き私は涙が出る程に嬉しかったです。多分いつもは車椅子に乗っていても下を向かれている事が多い方なのに、今日はしっかり目力を感じられたので、少なくとも本日は昔を懐かしく思いながら気分の良い時間を過ごして頂けたと思います。

実は本日デイサービスからのスタート前に会議室でお茶を飲みながら、高木さんから本人のテープ(定価1000円と記載してありました。)を見せて頂きスマートに白のスーツをビシッと決めた写真まで見せて頂いたのでその時に「本当にプロ歌手だったんだ。」と思い、『光輝いた時代の事は覚えてみえるはずだ。』との思いで対応したのですが『仮説を立てて実践する事』の大切さを身をもって知る事が出来ました。今回の出来事は『特別な出来事』として片付けるのではなくて、一人ひとりの『光り輝いた時代・出来事』を理解して提案出来る事は実践していきたいと改めて思った次第です。

ところで、私がもっと歳を取って『光り輝いた事』は何だろうと考えてみた時に、あまりにも一杯あり過ぎて悩んでしまっている私がいるのです。こんな私を、自分自身、幸せな人生だと感じているのですがリピーターの皆さんはそんな私をどの様に理解して頂けますか。