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Jul 18, 2020

法人設立記念日に続くPART②

方向が決まらず悶々とした生活が続く中、「児童にかける熱い思いをまもなく厳しい状況が到来する高齢者問題で拠点造りをしてみたらどうか」と助言して下さる方が多くあり、「高齢者福祉にシフトを変えてやっていけるのか」との葛藤をかなり長くした上での結論は「出来るかどうかで悩む前にやりながらのたうち回ってみよう。」との結論に達して高齢者施設建設に向け没頭する事にしました。と言いながらも何から手をつけて良いのかもわからない状態の中『福祉の根本は地元に如何に幸せをもたらすものにするかを基本ベースにしたい。』と言う事で「生まれ育った関ヶ原の地で施設計画をする」と考えて『先ずは地元のニーズを知る』との考えから関ヶ原町内の高齢者実態調査をする事にして、当時の関ヶ原町民生委員・児童委員協議会会長にアンケート調査の協力をお願いに行きました。その当時の私は地元に何の貢献もしていたわけでは無いので、全く突然のお願いに多分その当時の会長さんは随分戸惑われた事と思いますが、今から考えても随分寛大な方だったと思います。(余談ですがその時のご縁を大切にしていたので、その当時の会長さんのお孫さんにアルバイトで仕事をして頂いた事もあります。)関ヶ原町内の民生委員さん全員の協力を得てアンケート調査が実施出来ました。実施した事により私は沢山のものを手に入れる事が出来ました。1つには多くの民生委員さんとのネットワークが出来た事。2つには関ヶ原町の高齢者の実態がわかり、高齢者施設を造る意義が鮮明になった事。3つにはアンケート調査に対してその当時大学生向けの教科書の執筆に関わっていたご縁を頂いていた出版会社『みらい』の酒向社長の協力が得られ随分色んな事を教えて頂いたし、アンケート集計と分析にもご尽力頂きました。また、本館竣工式に際してはパンフレットを無償で作成して頂きました。施設建設をするには先ずは広大な土地を確保することが大切との思いで拙いネットワークでうごめいてみても、簡単には事が動かない。そんな中での結論は「全く地の利が無い関ヶ原中心部(私たち今須人は『まち』と呼んでいました。)では全く歯がたたないので、多少なりとも地の利がある今須であれば可能性があるのではないか。尚且つ私の中心は今須なんだから今須に焦点化しよう。」との結論で候補地を探し、本部施設がある今の地になったのですが、今の本部施設に決まるまでにも紆余曲折がありました。先ずは最初の候補地に選んだところについては親戚の方で地元の有力者の方に全てお願いする形で進めていき、その方から「根回しが出来たので地元説明会を開け」と言われて実施する運びになったのですが、何人かの地主の中の一人が建設に反対されてその地での計画は諦めました。その時の経験から『何事も自分が足を運び誠意を持って話をしなければいけない。』と言う事を学びました。その学びの中から今の本部の地でやらないかと地主の一人が私の自宅まで来て下さいました。田圃として持ってみえる方が話を持ってきた方を含めて3人で(草が伸び放題で一部は杉の木が植えられていました。)畑の持ち主が4人でした。前回と同じ失敗を繰り返さない為に地主さん7人の家を殆ど毎日のように訪問してお話をさせて頂きました。7人7様で、ある人の家では、四国八十八ヶ所の話を、ある人の家では枝打ちの話を織り混ぜながらも基本的には高齢者施設の必要性について語り、地主さん全員の内諾がとれたタイミングで地区の説明会を開かせて頂きました。説明会で概略について話をしていると、地元の方からその当時下水がなく合併浄化槽の仕組みについて業者の方に説明して貰ってもなかなか理解して貰えず何回かの説明会を重ねても結論に至らなかったので、最終的には合併浄化槽から出た水を飲むパフォーマンスをした事も今では懐かしい思い出です。どうしてここまで水にこだわるのかと言うのは実際に本部施設が出来て理解しました。それは、施設がある山を上ると分水嶺があり極端な言い方をするなら最終的に大阪湾と伊勢湾に行く水になる綺麗な水の源泉だからこだわられるのだと理解しました。最終的に地元のコンセンサスを頂けたのはその当時の長老的存在だった方から「後ろ向きな話ばかりしていると、若い者はみんな今須から出て行ってしまう。施設が出来れば働く場所も出来、色々な方の出入りがありよいではないか。出入りがあれば嫁さんに来てくれる人も出てくるかもしれんぞ」との話を頂いてから雰囲気がガラッと変わり具体的に施設建設に向け進み、めでたく平成9年7月17日に社会福祉法人杉和会が法人認可を頂いたのです。リピーターの皆さん。ようやく話は認可されたところまできました。しばらくはこの杉和会の足跡を語る事にしますがお付き合い下さい。もちろん、日によってはトピック的なものも差し込みますので宜しくお願いします。